ROIやROASについて調べている方の多くは、以下のような悩みを抱えているのではないでしょうか。
- ROIとROASの違いが分からず、どちらを指標にすべきか迷っている
- ROASの数値は良好でも、実際の利益が出ていないことに疑問を感じている
- 自社の広告投資や事業投資が本当に効果的かどうか判断できない
- マーケティングや広告活動の費用対効果を経営判断に反映できていない
- 指標の計算方法や活用方法を正しく理解できていない
これらの悩みは、ROI(投資利益率)とROAS(広告費用対効果)という2つの重要な指標について正しく理解し、それぞれの違いと役割を把握することで解決できます。
本記事では、ROIとROASの定義や計算方法、違いや誤解されがちなポイント、活用シーンや事例などを網羅的に解説します。また、CPA(顧客獲得単価)やLTV(顧客生涯価値)との関係、マーケティング戦略や財務戦略との連携、そしてえいおうの支援サービス内容についても丁寧に紹介しています。
記事を読み進めることで、ROIとROASの基礎知識を身につけた上で、実際の広告運用や経営判断にどう活用すべきかを自社に置き換えて具体的に検討できるようになります。また、数値に基づいた意思決定力を高め、収益性や事業成長の加速につなげるための実践的なヒントを得ることができます。
読み終えた後には、自社の投資戦略やマーケティング戦略を見直し、必要に応じてKPIの再設計や支援の導入といった行動が取れるようになるでしょう。ROIやROASの知識を武器に、データドリブンな経営への第一歩を踏み出してみてください。
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目次
ROIとROASの基本を理解することから始めよう
ビジネスにおける効果的な投資判断を行うためには、ROI(Return on Investment)とROAS(Return on Advertising Spend)の違いと役割を正しく理解しておくことが不可欠です。この2つの指標は似ているようで、目的や活用シーンが異なります。まずはそれぞれの定義、計算方法、そして混同しやすいポイントを整理し、正しい使い分けができるよう基礎を押さえましょう。
ROIとは何か?投資全体の利益率を測る指標
ROI(投資利益率)とは、「投資した金額に対して、どれだけの利益が得られたか」を測るための指標です。企業活動全般において使われる代表的なKPI(重要業績評価指標)の一つで、広告費だけでなく人件費やシステム導入費、設備投資なども含んだ「総合的な投資成果」を評価するために用いられます。
ROIの計算式は以下の通り。
ROI(%)=(利益 ÷ 投資額)× 100
たとえば、ある新商品に対して100万円を投資し、150万円の利益を得た場合、ROIは50%になります。ROIは「企業としての意思決定が、どれほど収益に結びついたか」を確認するための財務的な視点を持った指標です。
ROASとは何か?広告施策の費用対効果を測る指標
ROAS(広告費用対効果)は、広告に投じた金額に対して、どれだけの売上が得られたかを測るマーケティング指標です。広告キャンペーン単位で使われることが多く、Google広告やMeta広告など、デジタル広告の成果を評価するために重宝されます。
ROASの計算式は以下の通り。
ROAS(%)=(売上 ÷ 広告費)× 100
たとえば、広告費として50万円を使い、その広告からの売上が200万円だった場合、ROASは400%となります。これは、1円の広告費で4円の売上を上げたことを意味します。
ROIとROASの違いとは?
ROIとROASは、どちらも「費用対効果」を測定するための指標ですが、以下の点で大きく異なります。
指標 | 対象範囲 | 評価する成果 | 用途の違い |
---|---|---|---|
ROI | 広告費を含む全体の投資 | 利益(売上-コスト) | 経営判断・事業投資の評価 |
ROAS | 広告費のみ | 売上 | 広告の運用改善・マーケティング施策の評価 |
ROIは利益ベースの指標であり、広告費だけでなく原価や人件費なども含んだ「実際の利益」に注目します。一方、ROASは売上ベースの指標であり、純粋な広告効果の測定に特化しています。
間違いやすいポイントと注意点
ROIとROASは数式が似ているため、誤って使われてしまうことが多々あります。特に広告運用においてROASが高くても、利益が出ていないケースもあるため注意が必要です。
たとえば、広告費50万円で売上200万円(ROAS 400%)を上げたとしても、商品の原価が180万円であれば、利益は20万円にしかなりません。さらに人件費や配送料などの間接費を加味すれば赤字になる可能性もあります。
つまり、「ROASが高い=儲かっている」とは限らないのです。最終的な収益性や経営指標に基づいて判断するためには、ROIの視点が欠かせません。
初心者が抑えておくべき活用のポイント
ROIとROASのどちらが重要かは、ビジネスのフェーズや目的によって異なります。
- 短期的な広告施策の効果測定にはROAS
- 中長期的な経営戦略や投資の評価にはROI
このように使い分けることで、データに基づいた適切な意思決定が可能となります。特にマーケティング部門と財務部門の連携が重要で、両指標を組み合わせて分析することが理想的です。
ROIとROASの違いと正しい使い分け方
ROIとROASは、どちらもマーケティングや事業運営における「費用対効果」を可視化する重要な指標です。しかし、両者には明確な違いがあり、それぞれの意味を理解せずに使うと、判断を誤る可能性があります。ここでは、ROIとROASの違いを明確にし、それぞれの指標をいつ・どのように使い分けるべきかを詳しく解説します。
ROIとROASの意味と役割の違い
ROI(Return on Investment:投資利益率)は、投資全体に対する利益の割合を示す指標です。広告費に限らず、商品原価・人件費・開発費など、投資に関わるすべてのコストを含んだ「全体的な収益性」を把握するために使われます。経営判断や戦略立案など、企業の中長期的な成長を見据えた意思決定に有用です。
一方で、ROAS(Return on Advertising Spend:広告費用対効果)は、広告費に対して得られた売上を表すマーケティング指標です。主にWeb広告やSNS広告など、広告施策の費用対効果を確認する目的で使われます。広告運用の改善や施策の評価に最適です。
指標 | 評価対象 | 評価目的 | 活用シーン |
---|---|---|---|
ROI | 広告費を含む総投資額 | 投資の利益率を測定 | 経営戦略・財務戦略 |
ROAS | 広告費のみ | 売上の回収率を確認 | 広告施策・キャンペーン効果測定 |
計算式と数値の見方
ROIの計算式
ROI(%)=(利益 ÷ 投資額)× 100
※利益は「売上 – 原価・経費・人件費など」
ROASの計算式
ROAS(%)=(売上 ÷ 広告費)× 100
ROIは利益をベースにするため、売上が高くてもコストが大きければROIは低くなります。一方、ROASは売上ベースのため、コスト構造に関係なく広告の「反応の良さ」を測るのに向いています。
たとえば、広告費50万円で200万円の売上が発生した場合、ROASは400%になります。しかし、そこに商品原価180万円が含まれていれば、利益は20万円で、ROIはわずか40%です。
このように、ROASは高くてもROIが低い(またはマイナス)というケースは多く存在します。逆に、広告費を抑えて他の経費を効率化すれば、ROASは控えめでもROIが高くなることもあります。
よくある誤解と注意点
ROASが高い=成功ではないという点が非常に重要です。広告経由の売上が伸びていても、利益が出ていなければビジネスとしては持続性に欠けます。ROASは短期的なパフォーマンス指標であり、広告最適化に使うものです。
また、ROIだけで判断することのリスクもあります。広告施策の最適化ポイントや集客導線の強弱など、マーケティングの現場レベルでの改善点はROASの方が明確に見えるからです。
したがって、ROIとROASは目的に応じて併用することが最も有効です。短期的にはROASで施策の精度を高め、中長期ではROIで経営的な費用対効果を評価するといったように、段階的に使い分けることで成果を最大化できます。
実務での正しい使い分け方
ROASを使うべきタイミング
- 広告キャンペーンやA/Bテストの効果測定
- 広告媒体ごとの比較(例:Google広告 vs SNS広告)
- 配信単位でのPDCAサイクルを回すとき
ROIを使うべきタイミング
- プロジェクトや事業単位での投資判断
- 新商品の企画や設備投資、採用活動の評価
- 会社全体や部門別の財務パフォーマンス分析
たとえば、新サービスの立ち上げ時には、まずROASを見て広告の反応を検証し、その後ROIを算出して収益性を評価するという流れが理想的です。
ROIとROASの連携が意思決定を強くする
ROASはマーケティング施策の“スピードメーター”、ROIは経営判断の“羅針盤”とも言えます。両者を正しく理解し、同時に活用することで、広告運用の最適化だけでなく、経営レベルでの戦略実行力が格段に向上します。
ROIとROASの違いを見極めて適切に使い分けることは、利益を残すための「数字に基づく判断力」を養う第一歩です。今後の事業成長の鍵となるこの2つの指標を、表面的にではなく本質的に理解して活用しましょう。
ROI・ROASの計算方法と具体例でわかる活用法
ROI(投資利益率)とROAS(広告費用対効果)は、マーケティングや経営戦略の現場において重要な指標ですが、単に用語の意味を理解するだけでは不十分です。実際のビジネスシーンで正しく活用するためには、具体的な計算方法と活用例を押さえておく必要があります。ここでは、初心者にもわかりやすく、ROIとROASの計算方法を基本から解説し、活用の実例を交えて実践的な理解を深めていきます。
ROIの計算式と具体的な活用例
ROI(Return on Investment:投資利益率)は、投資した金額に対してどれだけの利益が出たかを示す指標です。事業の総合的な収益性を評価する際に用いられます。
ROIの基本計算式
ROI(%)=(利益 ÷ 投資額)× 100
ここでの「利益」は、売上から原価、広告費、人件費など、すべてのコストを差し引いた純利益を意味します。
具体例
- 売上:500万円
- 原価:200万円
- 広告費:100万円
- その他経費:50万円
- 投資額:原価+広告費+経費=350万円
- 利益:500万円 − 350万円=150万円
ROI=(150万円 ÷ 350万円)× 100 = 約42.86%
この例では、投資に対して42.86%の利益を得たことになります。ROIが高ければ高いほど、投資の収益性が高いと評価されます。
ROASの計算式と具体的な活用例
ROAS(Return on Advertising Spend:広告費用対効果)は、広告にかけた費用に対して、どれだけ売上が上がったかを測る指標です。主に広告施策の効果検証に活用されます。
ROASの基本計算式
ROAS(%)=(売上 ÷ 広告費)× 100
具体例
- 広告費:100万円
- 売上:500万円
ROAS=(500万円 ÷ 100万円)× 100 = 500%
この場合、1万円の広告費で5万円の売上があったことを示します。ROASが100%未満であれば赤字、100%を超えていれば広告費以上の売上が発生していると評価されます。
ROIとROASの両面から判断する重要性
多くの現場では、「ROASが高ければOK」と誤解されがちですが、ROASはあくまで売上ベースであるため、利益率が低ければ実質的に赤字になるケースもあります。一方、ROIは最終的な利益ベースであるため、収益性の全体像を把握できます。
以下の表で違いを整理します。
指標 | 計算対象 | 使いどころ | 判断基準 |
---|---|---|---|
ROI | 利益 ÷ 投資額 | 経営判断・長期的戦略 | 20〜30%以上が望ましい(業界・商材による) |
ROAS | 売上 ÷ 広告費 | 広告施策の評価・改善 | 300%以上が目安(利益率によって変動) |
両者を併用することで、「広告の効率」と「ビジネスの収益性」の両面から分析が可能になり、より精緻なPDCAサイクルを回すことができます。
実務でよくあるケーススタディ
ケース①:広告は成功しているように見えるが利益が出ていない
→ ROASは500%だが、原価率が高く、広告以外の固定費も大きいためROIはマイナス。利益構造を見直す必要がある。
ケース②:売上は伸び悩んでいるが利益は着実に出ている
→ ROASは150%と控えめだが、原価や経費を最小限に抑えていることでROIは40%超。収益性の高い堅実な運営といえる。
数値に基づく意思決定こそ、戦略強化の要
ROIやROASの計算は難しいものではありませんが、それを意味ある戦略判断につなげるには「数字の解釈力」が重要です。単に数値を追いかけるだけでなく、背景や構造まで理解することで、広告投資の改善・事業戦略の修正に大きく貢献できます。
特にROASは広告担当者、ROIは経営層や事業責任者にとって、それぞれの立場で不可欠な指標です。両者を組み合わせて活用することで、「広告運用」と「事業経営」を数字でつなぎ、データドリブンな判断が可能になります。今後の施策設計においても、定量的な裏付けをもとに、ブレのない投資判断を実現しましょう。
ROI・ROASのメリット・デメリットを比較
ROI(投資利益率)とROAS(広告費用対効果)は、いずれもマーケティングや経営の指標として広く活用される重要な数値です。しかし、それぞれの目的や対象範囲が異なるため、使い方を誤ると正しい判断を導けなくなるリスクもあります。ここでは、ROIとROASそれぞれのメリット・デメリットを比較し、どのような場面で活用すべきかを詳しく解説します。
ROIのメリットとデメリット
ROIのメリット
- 利益ベースの判断が可能 ROIは最終的な「利益」をベースに算出されるため、売上に惑わされることなく、事業や施策の実質的な収益性を把握できます。
- 事業全体の健全性を評価できる 広告費だけでなく、原価や人件費、固定費などを含めた総合的な投資に対するリターンを確認できるため、経営判断に直結します。
- 長期的な意思決定に活用できる 単発の広告施策だけでなく、新規事業や設備投資など、長期視点での投資判断に有効です。
ROIのデメリット
- 計算に必要なデータ収集が複雑 利益を算出するには、多様なコスト情報を正確に集めなければならず、算出までのプロセスが煩雑です。
- 広告施策単体の評価には不向き 広告に限定した投資効果の可視化には向いておらず、マーケティング現場での即時判断には使いにくい指標です。
- 外的要因の影響を受けやすい 市場環境や経済情勢、為替変動などの影響を受けやすく、単年度での評価には注意が必要です。
ROASのメリットとデメリット
ROASのメリット
- 広告の費用対効果が即座にわかる 広告費に対してどれだけ売上が上がったかを明確に示すため、デジタル広告の運用成果を迅速に評価できます。
- 広告運用の最適化に直結する ROASが高い広告やチャネルを見極めることで、費用対効果の高い運用を継続でき、改善サイクルを高速化できます。
- 複数キャンペーンの比較が容易 施策ごとにROASを計算すれば、異なるターゲットや媒体のパフォーマンス比較が可能です。
ROASのデメリット
- 売上ベースのため利益が見えない ROASは売上を基準にするため、利益率が低い商品でも高ROASになることがあり、真の収益性を見誤る危険があります。
- 事業全体の貢献度を評価できない ROASは広告の範囲に限定された指標であり、人件費や間接費を含まないため、企業全体の健全性を測るには不十分です。
- 広告以外の要因を考慮できない たとえばブランド認知や競合要因、季節変動などの影響を反映せず、広告だけに焦点を当ててしまうため、過度に依存するのはリスクです。
ROIとROASの違いを踏まえた比較表
項目 | ROI(投資利益率) | ROAS(広告費用対効果) |
---|---|---|
基準 | 利益 | 売上 |
分母 | 投資全体(広告費+原価+経費など) | 広告費のみ |
分子 | 純利益 | 売上 |
主な用途 | 経営判断・投資評価 | 広告施策の評価 |
判断スピード | 中〜長期的 | 短期的・即時的 |
活用対象 | 全社的な戦略 | 広告キャンペーン単体 |
精度 | 高いが手間がかかる | シンプルだが限定的 |
状況に応じた適切な使い分けが鍵
ROIとROASにはそれぞれ明確な役割があります。広告費に対するリターンのスピード感を把握するにはROASが有効ですが、長期的な利益を見据えた戦略にはROIが必要不可欠です。
実務上は、まずROASで施策の第一評価を行い、その後ROIで本質的な収益性をチェックするという流れが推奨されます。また、定期的に両者を併用してレビューすることで、表面的な成果と本質的な利益のズレを把握し、的確な経営判断につなげることができます。
ROASに偏重すると「売上至上主義」に陥りやすく、ROIに偏重すると「意思決定が遅くなる」リスクがあるため、両者のバランスを取った活用こそが、継続的な成長戦略における成功の鍵となります。
CPAとの違いと併用戦略
ROI(投資利益率)やROAS(広告費用対効果)と並び、マーケティングや広告運用においてよく使用される指標のひとつにCPA(Cost Per Acquisition/コンバージョン単価)があります。これらの指標はそれぞれ異なる視点で広告効果を測定するものであり、単体での活用だけでなく、相互に併用することでより実践的な判断が可能になります。
ここでは、ROI・ROASとCPAの違いを明確にし、どのように使い分け、併用すれば効果的なのかを詳しく解説していきます。
CPAとは何か?基礎から理解する
CPAとは「1件のコンバージョン(成果)を得るために必要なコスト」のことです。たとえば、広告に10万円をかけて100件の購入があった場合、CPAは1,000円という計算になります。
CPA(コンバージョン単価)= 広告費 ÷ コンバージョン数
ここで言う「コンバージョン」とは、商品購入・資料請求・会員登録など、企業が定めるゴールのことを指します。したがってCPAは、広告コストに対してどれだけ効率的に成果を出せているかを示す極めて実務的な指標です。
ROI・ROASとの違いを比較表で整理
指標 | 計算式 | 分母 | 分子 | 主な用途 | 評価対象 |
---|---|---|---|---|---|
ROI | (利益−投資)÷ 投資 × 100 | 広告費+その他投資 | 純利益 | 経営判断・収益性評価 | 事業・施策全体 |
ROAS | 売上 ÷ 広告費 × 100 | 広告費 | 売上 | 広告運用の効率性 | 広告施策 |
CPA | 広告費 ÷ コンバージョン数 | 広告費 | コンバージョン数 | コスト管理・広告最適化 | 各コンバージョン単価 |
このように、ROIは投資全体に対する利益、ROASは売上、CPAは成果(コンバージョン)を基準にしているため、視点も評価対象も大きく異なることがわかります。
CPAのメリットと限界
CPAのメリット
- 即時性が高い:広告配信後すぐに効果を測定でき、スピーディーな改善に活用可能。
- 目標設定がしやすい:KPI(重要業績評価指標)として明確な数値目標を設定しやすい。
- 広告ごとの比較に有効:異なる媒体やクリエイティブごとに効果を比較できる。
CPAの限界
- 利益を考慮しない:コンバージョン数に焦点を当てており、利益が残っているかどうかはわからない。
- コンバージョンの質を無視する:たとえば1,000円の資料請求と10万円の商品購入が同じ1件として扱われる。
- 中長期的視点が欠ける:継続購入やLTV(顧客生涯価値)などを反映しづらい。
ROI・ROASとCPAの併用が生むシナジー
CPAは短期的な効率性を把握する指標であり、ROIやROASは中長期的な収益性や全体最適を見るための指標です。これらを併用することで、以下のようなメリットがあります。
- 戦術と戦略の両方を見える化
CPAで広告効果を即時評価しつつ、ROASで売上の効率性、ROIで最終利益を確認することで、現場と経営視点をつなぐ分析が可能になります。 - 広告運用の最適化が加速
CPAが基準値を超えた際、原因を探るためにROASやROIと照らし合わせることで、課題発見と施策の精度が上がります。 - 施策の費用対効果を多角的に検証
単にCPAが安いから良いとは限りません。LTVが高い商品は、多少CPAが高くても長期で見ればROIが高くなる可能性があります。
ケーススタディ:3つの指標をどう活用するか
例:自社ECサイトでの広告運用
- CPAが1,200円と設定
- ROASは300%(広告費1万円で売上3万円)
- ROIが10%と低い
→ 一見CPAとROASは良好だが、粗利率が低いためROIが低く、利益が出ていない状況。
この場合、広告の効率は良いが、利益構造や価格戦略に課題があると判断できる。
このように、1つの指標だけに依存するのではなく、複数指標を組み合わせることで意思決定の精度が格段に上がるのです。
効果的な併用のポイント
- CPA:広告単位で日々の管理に活用
- ROAS:媒体やキャンペーンごとの効率性を確認
- ROI:事業全体や長期施策の健全性を判断
それぞれの目的を理解し、適切なタイミングで使い分け・併用することで、無駄な広告費の削減、売上と利益の最大化が図れます。
指標を「数値」ではなく「意思決定のための道具」として捉えることが、持続的成長を支える戦略に直結します。ROI・ROAS・CPAの併用は、現代マーケティングにおける必須のスキルです。
投資対効果を最大化するための実践的活用術
ROI(投資利益率)やROAS(広告費用対効果)は、単なる数字の比較ではなく、戦略的に活用することで事業成長に直結する非常に重要な指標です。特にマーケティング領域においては、これらを“測定・分析・改善”のサイクルに組み込むことで、投資対効果を最大化する道筋が見えてきます。
ここでは、ROI・ROASを実際のビジネスシーンでどのように使えば成果に結びつくのか、具体的な活用手順やポイントを詳しく解説します。
ROI・ROASの活用ポイントを整理する
まず大前提として、ROIとROASの数値だけを見て一喜一憂するのではなく、背景や状況に応じて「どの指標を何のために使うか」を明確にすることが重要です。例えば、短期的な広告効率を見たいときはROAS、中長期の利益改善を目指すならROIの分析が有効です。
さらに、投資対効果を最大化するためには以下の観点を押さえる必要があります。
- KPIとの連動
ROI・ROASは目標(KGI)に向かうための道しるべとしてKPI(重要業績評価指標)に組み込むことで、施策の精度と再現性が向上します。 - セグメント別に評価する
顧客属性・広告媒体・商品カテゴリごとにROI・ROASを分解して評価することで、成果の高い部分と改善が必要な部分を可視化できます。 - 短期と中長期を分けて考える
ROASは短期的に見える指標ですが、LTV(顧客生涯価値)やクロスセルなど、中長期視点も同時に持つことで判断のバランスが取れます。
実践ステップ①:指標の目標値を設定する
まずは、ROI・ROASの「目標値」を設定することがスタートラインです。業界やビジネスモデルによって基準は異なりますが、例えばEC事業であれば、ROASは300%以上、ROIは20%以上を目安とするケースが多く見られます。
目標値を設定する際は、以下を踏まえると現実的な指標設計が可能です。
- 商品単価と利益率
- 広告チャネルごとの獲得コスト
- 顧客のリピート率やLTV
目標が明確でない場合、数値の上下に振り回されるだけになり、戦略的な意思決定が困難になります。
実践ステップ②:データ収集と可視化の仕組みづくり
ROIやROASを活用するには、適切なデータが揃っていることが大前提です。
例えば次のようなデータを整備する必要があります。
必須データ | 具体例 |
---|---|
投資額(広告費・制作費・人件費など) | Google広告費、SNS運用費、LP制作費 |
収益・売上 | 商品ごとの売上、顧客単価、リピート売上 |
利益情報 | 原価、粗利率、物流コストなど |
これらをGoogleアナリティクス、広告管理画面、CRMツールなどから定期的に抽出し、ダッシュボードで見える化することで、施策単位・チャネル単位でROI・ROASをリアルタイムに確認できる環境が整います。
実践ステップ③:PDCAで継続的に改善する
ROIやROASは「分析して終わり」ではなく、「改善につなげてこそ意味がある」指標です。よってPDCA(計画→実行→評価→改善)を回すことが投資対効果の最大化には欠かせません。
具体的には以下のサイクルを徹底します。
- Plan(計画)
広告目標、ROI・ROAS基準値、予算、媒体を設計 - Do(実行)
広告運用・コンテンツ制作・キャンペーン施策を実行 - Check(評価)
各施策ごとのROI・ROASを算出・比較 - Act(改善)
非効率チャネルの見直し、クリエイティブのA/Bテスト、新規施策の立案
このサイクルを回すことで、ROIが継続的に上昇する仕組みが構築されていきます。
実践ステップ④:LTV視点を加えることで真の最適化を図る
ROASやCPAは、どうしても「1回の購入」での効果測定に偏りがちです。しかし、顧客が長く付き合ってくれる場合は、初回獲得の指標だけでは正しい評価ができません。
ここで活用したいのがLTV(Life Time Value/顧客生涯価値)です。
例えば、1人の顧客のLTVが5万円で、獲得コストが1万円であれば、短期的にはROASやCPAが悪く見えても、中長期ではROIが非常に高くなる可能性があります。
ROIを最大化するためには、短期指標だけでなく、LTVや継続率、紹介効果なども合わせて計測する体制が必要です。
ROI・ROASを「経営視点」で活用する重要性
ROI・ROASは、数字で見る投資効果の指標にすぎません。しかし、それを「戦略」に変えるには、可視化→改善→意思決定の流れを整え、ビジネス全体と連動させる必要があります。
数字を“測る”だけでなく、“活かす”ことで、ROI・ROASは単なる指標から未来の事業成長を導く羅針盤になります。
経営者・マーケター・現場担当者がそれぞれの視点からROI・ROASを理解し、共通言語として活用していくことで、企業の競争力は一段と強化されていくでしょう。
ROI・ROASを事業戦略にどう落とし込むか?
ROI(投資利益率)やROAS(広告費用対効果)は、広告運用やマーケティング施策の効果測定に留まらず、事業戦略全体と密接に結びつく重要な指標です。ここでは、ROI・ROASという数値を単なるレポート上のデータにとどめず、企業の成長戦略や意思決定にどのように活用すべきか、具体的なステップと実践例を交えて詳しく解説します。
ROI・ROASの正確な理解と活用は、経営資源の最適配分や収益性向上につながるため、経営者・マーケティング担当者だけでなく、商品企画、営業、財務などの部門とも連携して事業戦略へと落とし込む必要があります。
ROI・ROASを事業KGI/KPIに統合する
まず、ROI・ROASを事業のKGI(重要目標達成指標)やKPI(重要業績評価指標)に組み込むことで、各施策がどの程度“戦略”に貢献しているかを定量的に評価できるようになります。
たとえば、以下のように連携させると戦略的整合性が生まれます。
事業戦略目標 | 連動するROI/ROAS活用例 |
---|---|
年間売上10%成長 | 新規顧客獲得施策のROAS向上をKPI化 |
粗利率の改善 | 高ROAS商品カテゴリへの投資集中 |
販売チャネルの多様化 | チャネル別ROAS・ROIを比較し判断 |
LTV最大化 | リテンション施策のROIを追跡評価 |
このようにROI・ROASを戦略レベルの評価軸に位置づけることで、判断の軸が明確になり、意思決定のスピードと精度が大幅に向上します。
中長期戦略と短期指標のバランスをとる
ROI・ROASは本質的に「短期的な成果」を数値化する指標です。しかし、事業戦略においては中長期的な視点が不可欠です。そこで求められるのが、「短期と中長期の視点をどう両立させるか」という戦略設計です。
例えば
- ROASが高くてもLTV(顧客生涯価値)が低い場合は、継続的な収益性に課題がある
- ROIが一時的に悪化しても、将来の利益が見込めるなら中長期戦略としては正当化されることがある
このように「数値の良し悪し」だけではなく、「戦略的な意図」を伴って解釈・活用することが重要です。KPIツリーやバリューチェーン分析と組み合わせて考えることで、数値が表す意味をより深く捉えることができます。
投資判断とリソース配分に反映する
ROI・ROASのデータを正しく分析すれば、限られた経営資源(人材・時間・予算)をどこに集中させるべきか、という戦略的意思決定が可能になります。
たとえば次のような意思決定ができます。
- ROASが平均を大きく上回る広告チャネルに予算を増額
- ROIが低い商品カテゴリの改善・撤退判断
- ROIの高い既存顧客施策(CRM・リピート施策)への再投資
- 新規事業やR&D投資の採算シミュレーションにROIを活用
ROI・ROASを基に「費用対効果の高い領域」と「非効率な領域」を可視化し、戦略的に優先順位をつけていくことが可能になります。
各部門との連携による組織的な運用体制
ROI・ROASを活用するには、マーケティング部門だけでなく、営業、商品開発、財務、経営企画など、組織全体で共通指標として共有する仕組みが必要です。
例えば
- 営業部門:リード獲得効率と受注率を連動してROIを管理
- 商品開発部門:商品別に投入コストと収益性からROIを分析
- 経営層・財務部門:投資案件やプロジェクト単位でROASとROIを定期モニタリング
このような部門横断の情報共有と共通理解があることで、ROI・ROASの数値を単なる指標で終わらせず、戦略に根付かせることが可能になります。
ROI・ROASを意思決定の“共通言語”にする
最終的には、ROI・ROASを社内の“共通言語”とし、数値に基づいた合意形成や迅速なアクションが取れる組織体制の構築を目指すべきです。
具体的には、以下のような文化を醸成します。
- あらゆる施策にROI・ROASの目標を設定する
- 数値評価に基づいて改善策を出す文化を育てる
- 数字の先にある「顧客の価値」を重視する視点を持つ
これにより、ROI・ROASは「戦略的な投資判断の根拠」としてだけでなく、「社員全員が同じ方向を向くためのナビゲーション」役としても機能します。
ROI・ROASの戦略活用で競争優位を築く
ROI・ROASを事業戦略に落とし込むとは、「数値を戦略に変えるプロセス」を組織内に浸透させることです。これにより、感覚ではなくデータに基づく経営が実現し、環境変化に柔軟に対応しながらもブレない戦略軸を保つことができます。
特に中小企業やスタートアップなど、限られた資源で成果を最大化する必要がある企業にとって、ROI・ROASはコスト管理と成長投資の両立を可能にする強力な武器となるでしょう。数字を正しく理解し、戦略に落とし込むことで、企業は競争優位性を高め、持続可能な成長へとつなげていくことができます。
成功事例に学ぶROI・ROAS活用術
ROI(Return on Investment)とROAS(Return on Advertising Spend)は、マーケティング施策や広告運用の効果測定として欠かせない指標ですが、実際にこれらをどのように活用すれば、ビジネス成果へとつながるのでしょうか。
ここでは、実際にROI・ROASの指標を活用し、売上や収益の拡大につなげた成功事例を通して、どのように数値を事業戦略へ反映させていくのかを詳しく解説します。数値の見える化だけでは終わらせず、アクションへとつなげる思考法を学ぶことで、実践的な活用イメージを掴むことができます。
ケース1:ECサイトでのROAS改善による広告費最適化
ある中堅規模のアパレルECサイトでは、年間数千万の広告費をかけてGoogle広告・SNS広告などを運用していました。しかし、広告チャネルごとの収益貢献が曖昧で、コスト効率が低下していたことが課題となっていました。
この企業が実施した主な施策は以下の通りです。
- チャネル別にROASを算出し、費用対効果の高い広告に優先的に配分
- 商品ごとにROASを分析し、高ROAS商品の露出を強化
- 一部の低ROAS施策を停止し、再投資先を見直し
結果として、広告費全体は10%削減しつつも、売上は前年比で約18%増加。ROASの数値を戦略的に活用することで、広告運用の「質」を高め、無駄な出費を抑えながら成果を最大化することに成功しました。
ケース2:BtoB企業におけるROI活用で新規事業の投資判断を最適化
BtoB製造業で新たなソリューション事業を立ち上げた企業では、初期投資に対して期待される成果が不明確で、経営陣が意思決定に迷っていました。そこで採用されたのが、ROIを用いた事業評価モデルの導入です。
実施内容は以下のとおり。
- 初期投資額と想定される売上・粗利・維持コストを明確化
- 1年後・3年後・5年後のROIを試算
- シナリオ別にROIの変動を可視化してリスク分析を実施
このような定量的な指標をもとに意思決定を行った結果、投資回収が比較的短期で見込めることが明らかとなり、経営陣は自信を持って事業スタートを承認。結果、2年目で目標ROI120%を達成し、3年目には事業の黒字化にも成功しました。
ROIを単なる「投資判断の基準」ではなく、「経営戦略に基づく未来予測指標」として活用した事例です。
ケース3:WebサービスにおけるCPA・ROASの併用でLTV最大化に成功
SaaS型のクラウドサービスを展開するIT企業では、獲得単価(CPA)だけに依存した広告戦略を長年続けていました。しかし、低CPAでもLTV(顧客生涯価値)が低い層ばかりが集まり、結果的に利益率が悪化していました。
この企業が取り組んだのは、「CPAとROASを併用した広告運用の再設計」です。
- 高LTV顧客が多いチャネル・キャンペーンに注目し、ROASを評価基準に追加
- 「CPAが多少高くてもROASが良い」広告グループに予算をシフト
- 獲得後のアップセル・継続率を加味したROIシミュレーションを実施
その結果、広告の平均CPAは15%上昇したものの、平均ROASは40%以上向上。最終的にはLTV全体が大幅に増え、利益ベースでの広告運用成果が向上しました。
この事例は、「数値は一つだけでは不十分」であり、複数のKPIを掛け合わせて戦略的に管理する重要性を示しています。
ケース4:小売店のローカル広告でROAS活用による店舗集客改善
地方都市で複数の実店舗を展開するチェーン型小売業では、チラシやラジオCMなどの従来型マーケティングが中心で、デジタル広告の効果検証ができていませんでした。
そこで一部のエリアでGoogle広告とSNS広告を導入し、ROASを徹底管理。その結果
- 位置情報に基づくローカル広告配信で来店率が上昇
- クーポン利用者の来店単価とROASを分析し、広告訴求を最適化
- ROASが一定値を超えるエリアに広告予算を集中
結果、広告経由の来店者数は2倍に増加し、ROAS平均も400%以上を記録。実店舗でも「デジタル×定量指標」の活用により、ローカル集客の再現性と拡張性が高まりました。
成功事例に共通する「実行力」と「検証体制」
紹介した成功事例に共通するのは、以下のような要素です。
- ROI・ROASの数値を定期的にトラッキングしている
- 目標値を明確に設定し、定量的に改善を繰り返している
- 短期指標と長期指標を組み合わせて、全体最適を図っている
- 部門を横断したデータ共有と意思決定プロセスがある
つまり、ROI・ROASを「活用している企業」は、単に指標を算出するだけではなく、「改善と戦略判断に活かす体制」が整っているという点が、成果の分かれ道になっています。
これらの事例を自社に置き換えることで、明日からでも活用できるヒントが必ず見つかるはずです。ROI・ROASの活用は、あらゆる業種・規模の企業にとって、成長への鍵となる施策です。数値の裏にある「戦略意図」を読み解き、自社の強みに転換していきましょう。
えいおうのコンサルティングが提供するROI・ROAS支援とは
ROI(投資利益率)やROAS(広告費用対効果)は、企業のマーケティング施策や事業投資の成果を客観的に評価する上で欠かせない重要な指標です。しかし、これらの指標を正確に把握し、経営判断やマーケティング戦略に活かすためには、単なる数値の算出だけでは不十分です。そこで、えいおうのコンサルティングでは、ROI・ROASを起点にした実践的かつ戦略的な支援サービスを提供しています。ここでは、えいおうがどのように中小企業や成長企業に向けてROI・ROASを活用した成果改善を支援しているのかを詳しくご紹介します。
ROI・ROASの可視化から改善アクションへ導くフレーム設計
多くの企業が「ROIやROASの計算方法は理解しているが、実際のビジネス改善に活かせていない」と悩んでいます。えいおうでは、まず現状のKPIや指標の管理体制を可視化し、企業ごとに最適なROI・ROAS分析フレームを構築します。
たとえば以下のようなプロセスで支援を行います。
- 売上・利益・広告費用などの実績データを精査し、分析可能なフォーマットに整備
- チャネル別・施策別にROIやROASを可視化
- 期待ROI・目標ROASを設定し、現状との差分を定量化
- 改善すべき課題(費用配分、訴求内容、ターゲティングなど)を特定
- PDCAを回せるレポート・ダッシュボードを設計
このように「見える化」と「次のアクション」をセットで提供することが、えいおうの支援の最大の特長です。
投資判断・広告最適化における実践型サポート
ROIやROASは数値の読み取り以上に、「どう活かすか」が重要です。えいおうでは、数値を基にした「次の打ち手」までを明確に提示する実行支援を行っています。具体的には以下のような場面で高い成果を発揮しています。
- 広告予算の最適配分支援
→ ROASの良いチャネルへの投資増、非効率チャネルの見直し - 商材別の訴求改善
→ 高ROAS商品の特定と、ターゲティング・広告文の改善提案 - LTV(顧客生涯価値)を加味したROI設計
→ 中長期視点での投資判断に活用するためのKPI設計支援 - 新規事業・プロモーションの効果予測
→ ROIシミュレーションによる投資回収見込みの可視化
これらの取り組みはすべて「ROI・ROASを経営の意思決定に組み込む」ことを前提に設計されており、施策単位での最適化ではなく、全体最適を志向した支援である点が特徴です。
デジタル施策と連動したKPI設計と改善提案
えいおうのコンサルティングでは、特にデジタルマーケティング施策においてROI・ROASを最大限に活用するためのKPI設計も支援しています。たとえば以下のようなテーマに対応可能です。
支援領域 | 提供内容の一例 |
---|---|
SEO・コンテンツ | コンバージョンまでのROAS可視化、PV/UU/成約率の分析 |
リスティング広告 | キーワードごとのROAS分析、除外ワード設計支援 |
SNS広告 | ターゲット層ごとの反応とROI分析、クリエイティブ別ROAS比較 |
MA(マーケティングオートメーション) | 施策別ROI分析、LTVに基づくシナリオ改善 |
これにより、施策担当者と経営層が同じKPIに基づいて会話できるようになり、「成果を出す現場」と「意思決定する経営」が統合されたマーケティング活動を実現できます。
えいおうが選ばれる理由
えいおうのROI・ROAS支援が多くの中小企業・成長企業に支持される理由は、単なるアドバイス提供にとどまらず、「企業の伴走者」として中長期的な成長を共に目指す姿勢にあります。以下のような特徴がその信頼の源です。
- KPIだけでなく「戦略設計〜改善実行」まで一気通貫で支援
- 財務・マーケティングの両面に通じた戦略コンサルタントが担当
- 自社内のリソース状況に応じて、実行支援・内製化支援の両方に対応
- レポートやダッシュボードなど、可視化ツールも提供
特に、ROI・ROASを経営戦略に落とし込み、持続的な成長へ導くことをミッションとした支援体制が、他の支援会社との差別化ポイントとなっています。
ROI・ROAS支援は「投資効果を最大化するパートナー選び」から
企業にとってROIやROASの活用は、マーケティングのためだけでなく、事業の成長戦略全体に直結する取り組みです。えいおうのコンサルティングでは、「指標の理解・分析」だけで終わらせるのではなく、「投資判断の基準」や「戦略実行の軸」として組み込む支援を提供します。
もし、現在のマーケティング施策の効果に疑問を感じていたり、数字を活かしきれていないと感じているなら、えいおうのコンサルティングがその課題を解決する第一歩になるでしょう。実践的なROI・ROAS活用で、持続可能な成長戦略の基盤を築きませんか?
よくある質問(FAQ)
ROIやROASに関する知識や活用方法は、マーケティング担当者だけでなく経営層にとっても重要なものです。しかしながら、これらの指標については実務上の混乱や疑問が多いのも事実です。ここでは、ROI・ROASに関して企業の現場からよく寄せられる質問を中心に、初心者でも理解しやすいように丁寧に解説していきます。実際に多くの方がつまずくポイントや勘違いしやすい箇所に焦点を当てながら、投資対効果の向上に役立つ知識を提供します。
ROIとROASのどちらを重視すべきですか?
ROI(Return on Investment)は「投資全体に対する利益率」を測る指標であり、ROAS(Return on Advertising Spend)は「広告費に対する売上高」を示します。
- ROIは利益ベース(利益 ÷ 投資額)
- ROASは売上ベース(売上 ÷ 広告費)
どちらを重視すべきかは、目的によって異なります。例えば、「広告施策の効率」を評価する際にはROASを、「事業投資全体の収益性」を評価する際にはROIを重視するのが適切です。
したがって、両方を使い分けることが重要であり、状況に応じて「KPIの使い分け」が求められます。
ROASが高ければROIも高くなるのですか?
一見すると相関がありそうに見えますが、ROASが高いからといって必ずしもROIが高いとは限りません。理由は、ROASは売上を基準とした効率指標であり、粗利率や販管費などのコスト構造を反映しないためです。
たとえば、ROASが500%でも利益率の低い商材であれば、最終的なROIは大きく低下することもあります。ROIは「利益ベース」であるため、利益率の高い事業構造があってこそ最大化できる指標です。
ROASやROIの目標値はどれくらいが妥当ですか?
業界や商材、ビジネスモデルによって異なりますが、一般的な目安として以下のようなラインが参考になります。
指標 | 良いとされる水準の目安 |
---|---|
ROAS | 300〜500%以上(ECやD2Cの場合) |
ROI | 10〜30%以上(中長期的な利益回収を含む) |
ただし、LTV(顧客生涯価値)を加味することで初回赤字でも投資が成立するケースがあるため、単発の数値だけでなく、ビジネス全体の設計を踏まえて判断することが重要です。
ROIやROASを算出するために最低限必要なデータは何ですか?
基本的には以下のデータがあれば算出可能です。
- 【ROI】…最終的な利益額、投資金額(広告費、商品開発費、人件費等)
- 【ROAS】…広告経由の売上高、広告費
このほか、LTV(ライフタイムバリュー)やCAC(顧客獲得単価)などの指標も組み合わせることで、より立体的な分析が可能になります。
広告施策にROIを適用しても意味がないのでは?
一部のマーケターからは「ROIは広告の分析に向かない」と言われることもありますが、それは短期的な視点だけでの話です。広告施策でも、獲得顧客のLTVを評価し、キャンペーンの利益貢献を定量化する場合にはROIは有効です。
一方で、ROASはあくまで「初回購入や売上額」に対する効率を示すものであり、リピート率やクロスセルなどを加味しない点が弱点です。つまり、両指標を併用して、施策の評価を多面的に行うことが望ましいといえます。
ROASやROIを経営会議で報告する際のポイントは?
ROASやROIは単なる数値の報告にとどめず、「なぜその結果になったのか」「次にどのようなアクションを取るべきか」という文脈を添えて伝えることが重要です。
たとえば以下のような報告形式が効果的です。
- 目標値との乖離の有無
- 改善が必要な要因(クリエイティブ、ターゲティング、予算配分など)
- 次回に向けた改善アクションと見込まれる効果
定量と定性をセットで伝えることで、経営層や他部署との認識を揃え、次のアクションにつなげやすくなります。
このように、ROI・ROASは多くの場面で活用される一方で、その使い方や意味合いについて誤解されやすい側面もあります。よくある質問の内容を通じて、それぞれの指標の役割と効果的な運用法を理解し、自社のマーケティングや事業戦略にぜひ活かしていきましょう。
数字に強い企業が勝つ時代へ!ROI・ROASの理解が未来を決める
近年のビジネス環境は、スピードと変化に富んでいます。その中で企業が持続的に成長し、生き残っていくためには、感覚や経験だけに頼らない「数字」に基づく意思決定がますます重要になっています。特に、マーケティングや経営判断におけるROI(投資利益率)やROAS(広告費用対効果)といった指標の理解と活用は、競争優位を生む大きな武器になります。ここでは、なぜ今「数字に強い企業」が勝てるのか、そしてROI・ROASの理解がいかに企業の未来を左右するのかについて解説します。
定量的な思考が経営の精度を高める
企業活動において「直感」や「過去の成功体験」に基づく判断も必要な場面はありますが、それだけでは不確実性の高い市場を乗り越えることはできません。特に広告運用や新規事業投資のようにコストがかかる施策においては、数字に基づく検証と改善が不可欠です。
ROIやROASは、企業の施策が本当に効果的だったかを判断する「共通言語」です。例えば「10万円の広告投資で50万円の売上が出た」という結果を見た時に、ROASが500%であることがわかれば、「投資対効果は良好」と即座に判断できます。
こうした定量的な評価軸があることで、曖昧な議論を避け、経営の意思決定を迅速かつ的確に進めることが可能になります。
数字に強い企業はPDCAサイクルが速い
ROI・ROASを正しく把握し活用している企業は、PDCA(Plan・Do・Check・Act)のサイクルを高速で回すことができます。なぜなら、施策ごとの効果を短期間で評価できるため、次の改善施策へ素早く移行できるからです。
たとえば、
- クリック率は高いがROASが低い → 訴求は良いが転換率が低い → LP(ランディングページ)を改善する
- ROIが一時的に下がっている → 一時的な広告費増によるものか、顧客単価の低下が原因かを分析
といった具合に、数字をもとに論理的な原因分析とアクションが可能になります。
数字を「集める」ことではなく、「使いこなす」ことが重要であり、これが実現できている企業ほど、変化の激しい環境でも持続的に成長できるのです。
感覚頼みのマーケティングは時代遅れに
今やデジタルマーケティングの世界では、ほぼすべての施策が数値化できます。にもかかわらず、広告運用やSEO、SNS投稿などを「なんとなく」実施している企業も少なくありません。
しかし、それでは改善点が見えず、費用対効果の悪化を招きます。ROI・ROASという評価軸を持っていなければ、「成果が出ているのかどうか」「どこに注力すべきか」が判断できないまま、コストだけが膨らんでしまうのです。
数字を武器に変える企業は、全社員が同じ指標を共有し、売上や利益と直結する行動を選択できるようになります。こうした企業文化の醸成こそが、将来の市場競争における強さの源泉になります。
ROI・ROASの理解は「経営リテラシー」の第一歩
ROI・ROASは決してマーケティング担当者だけの指標ではありません。財務、営業、経営層までを含めた全社的な経営リテラシーを高める第一歩となるものです。
たとえば、営業部門であれば「この施策で得られる売上と利益」を意識できるようになりますし、経営層は「どの事業が資本効率が高いか」を把握できるようになります。
ROIやROASを正しく理解し、活用できる組織は、データを起点とした仮説検証文化を持つようになり、「なんとなくの戦略」から「成果に直結する戦略」へと進化していくのです。
数字に強い企業とは、単にデータを見ている企業ではありません。「数字をもとに考え、動ける企業」です。ROIやROASといった投資対効果指標は、現代のビジネスにおいて「勝つ企業」と「負ける企業」を分ける決定的な要素になっています。
感覚に頼ったマーケティングや経営から脱却し、数字に裏打ちされた戦略で未来を切り拓く。そのために、ROIとROASの本質を理解し、活用できる企業文化を育てていくことが、これからの時代を生き抜くためのカギとなるでしょう。
合同会社えいおうの事業戦略コンサルティング
合同会社えいおうでは、中小企業様向けに事業戦略設計のコンサルティングサービスを展開しております。
事業戦略コンサルティングでは、事業に関する経営戦略を支援するだけではなく、この記事でご紹介したようなIT導入、IT導入に関わる補助金の取得申請もサポートしております。
- 売上が停滞しており、次の成長戦略が見えない
- 市場環境の変化に適応できていない。
- ビジネスモデルの拡張、投資家対応、資金調達などに課題を感じている。
- 売上はあるが利益が少ない、キャッシュフローが回らない。
- どの市場に進出すべきか、どのようなビジネスモデルが適しているかがわからない。
- DXの必要性は感じているが、どのツールを導入すべきか判断できない。
- 海外展開の進め方、現地パートナーの探し方がわからない。
このようなお悩みを抱えている企業様に向け、事業戦略の設計により事業体質の改善を支援します。IT、およびITを活用するための補助金を利用して、費用対効果の高い事業成長を目指しましょう。
机上の空論ではなく、商品企画、集客施策、営業体制を含めた各分野に対してマーケティングの知識を持った実務レベルのサポートを致します。