福井でSEO対策を外注しようと調べると、「福井のSEO対策会社おすすめ○選」という記事がずらりと並びます。そこには月額10万円から50万円という相場が書かれていて、では実際に順位が上がれば問い合わせは増えるのか、という肝心なところがぼやけたままです。
順位は問い合わせの必要条件であって、十分条件ではありません。当社が自社サイトで1年間集めた検索データでは、1〜3位に入った検索語が生んだクリックは全体の5.5%にとどまり、クリックの75.5%は4〜10位から出ていました。 その理由と、福井の中小企業がSEOに投資する前に確かめるべきことをまとめます。
福井でSEO対策に投資して回収できるのか
福井でSEO対策に投資して回収できるかどうかは、検索順位ではなく流入を受け取る側のページが用意できているかで決まります。順位が上がればアクセスは増えますが、そのアクセスが問い合わせや注文に変わる場所を持っていなければ、増えたのは数字だけです。ここを先に設計しないまま月額の支援契約に入ると、レポートの順位は上がっているのに売上が動かない、という状態になります。
当社は福井県大野市で、中小企業のウェブ集客とシステム開発を手がけています。SEO支援も商品として提供している立場ですが、以下で使う数字はすべて自社サイトの実測値です。順位や表示回数がどう動くかは、支援会社の説明を聞くより実際のデータを見たほうが早く掴めます。
なお、SEOの仕組みそのものを先に押さえたい方は、SEO対策とは何かを7つの手順で解説した記事を先にお読みください。ここから先は、その基本を踏まえたうえで「福井の会社が投資判断をするときに何を見るか」に絞ります。
順位が上がってもクリックが増えない、という現象が起きる
検索順位とクリック数は、思ったほど素直に連動しません。当社サイトの2025年8月25日から2026年8月24日までの検索データを順位帯ごとに割ると、次のようになりました。全体のクリック率は0.38%です。
| 平均順位 | 検索語のシェア | 表示回数のシェア | クリックのシェア | クリック率 | 検索語1つあたりの表示回数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1〜3位 | 35.3% | 11.0% | 5.5% | 0.07% | 7.7回 |
| 4〜10位 | 10.1% | 18.1% | 75.5% | 0.57% | 44.3回 |
| 11〜20位 | 4.5% | 5.8% | 7.7% | 0.18% | 31.6回 |
| 21〜50位 | 10.7% | 17.3% | 6.8% | 0.05% | 40.0回 |
| 51位以下 | 39.5% | 47.8% | 4.5% | 0.01% | 29.7回 |
※Google Search Console で検索語ごとに集計した値。検索語単位の集計はプライバシー保護のため一部が除外されるので、サイト全体の合計とは一致しません。
上の表で目を引くのは、1〜3位の行です。検索語の数では全体の3分の1を占めているのに、クリックは5.5%しか生んでいません。クリック率も0.07%で、4〜10位の0.57%を大きく下回ります。
からくりは右端の列にあります。1〜3位に入っている検索語は、1語あたりの表示回数が7.7回しかありません。 1年で7.7回です。つまり、上位を取れているのは「ほとんど誰も検索していない語」でした。一方、4〜10位の語は1語あたり44.3回表示されている。需要のある語では、まだ4位から10位までしか届いていないわけです。
ここから読み取れることは1つ。「1位を獲得しました」という報告は、その語に検索需要があるかを確認しないと意味を持ちません。 支援会社から順位のレポートを受け取ったら、順位と並べて表示回数を見てください。表示回数が1桁の語で1位を取っても、事業は動きません。
もう1点、この1年で表示回数は減り続けました。要因は1つに絞れません。検索結果の上部にGoogleのAIによる要約が出るようになり、リンクを踏まずに答えを得る場面が増えたこと。既存記事を更新しないまま順位が下がったこと。この2つが重なっているとみています。いずれにせよ、順位を維持していてもクリックが減る局面に入っているので、検索経由の流入だけに集客を寄せる設計は避けたほうが安全です。AI検索での見え方についてはAI検索最適化(LLMO)支援サービスで扱っています。
同じ書き方でも、分野が違えば順位は変わる
記事の品質より先に効くのが、その分野の競争密度です。当社サイトには2026年8月時点で133本の記事があり、うち91.7%が経営戦略・マーケティング・Web集客の3分野に集中しています。この3分野は全国の大手メディアと専門メディアが上位を占めていて、記事ページ全体の平均順位は31.4位(表示回数で重みづけ)にとどまります。
対して、記事全体の5.3%しかないリユース分野は平均13.7位。個別の検索語で見ると差はもっと開きます。
| 検索語 | 平均順位 |
|---|---|
| リユース と リデュース の違い | 1.7位 |
| リユース業界 将来性 | 3.0位 |
| リユース市場とは | 4.2位 |
| リユース業 | 3.6位 |
| リユース事業 | 8.8位 |
書き手も書き方も、記事の作り方も同じです。違うのは、その言葉を狙っている会社の数だけ。記事全体の5%ほどしかない分野で1桁の順位が並び、9割を占める分野は20位から30位台で頭打ちになっています。 記事の本数を積めば順位が上がるわけではない、ということです。
福井の中小企業に置き換えると、こうなります。「ホームページ制作」「工務店」のような全国共通の言葉を狙っても、東京の大手や全国メディアの後ろに並ぶだけです。取りにいくべきなのは、自社の商品や地域や条件で絞り込まれた言葉のほう。競争密度が下がったところなら、記事の書き方を変えなくても順位は付きます。
ただし、順位が付いても受け皿がなければ意味がありません。当社のリユース分野がその例です。リユース事業の始め方を解説した記事は今も上位に入り続けていますが、その流入を受けるはずだったリユース事業の支援サービスは提供を終えています。上位表示だけが残り、行き先が消えた状態です。順位を取る前に受け皿を決めておくべきでした。
福井の地域キーワードは、全国向けの記事では拾えない
全国向けの記事をいくら書いても、地域名を含む検索は拾えません。当社サイトが1年間で表示された検索語は1万語近くありますが、そのうち福井県内の地名を含む語は1語だけでした。 「seo会社 福井」で、平均77位、表示回数1回。全体の0.01%です。
地域で検索されたいなら、地域向けのページを別に用意するしかありません。仕組みとしては当たり前の話で、Googleは「福井 ○○」という検索に対して、福井を扱っているページを探します。全国の読者に向けて書いた記事は、その候補に入りません。
そのうえで、福井の商圏がどれくらいの規模なのかも押さえておきたいところです。福井県の民営事業所数は39,859事業所(令和3年経済センサス活動調査・調査基準日2021年6月1日、福井県統計調査課)。産業別の内訳は次のとおりです。
| 産業 | 事業所数 | 構成比 |
|---|---|---|
| 卸売業、小売業 | 9,510 | 23.9% |
| 宿泊業、飲食サービス業 | 4,759 | 11.9% |
| 製造業 | 4,746 | 11.9% |
福井は製造業の県という印象が強いものの、事業所の数で見ると卸売・小売と宿泊・飲食が上位に来ます。この2分野は消費者が検索してから来店・予約する流れがあるので、地域名を含む検索対策が売上に直結しやすい。一方、製造業のように取引先が限られる業種では、検索から新規の引き合いが立つ頻度はどうしても下がります。同じ「福井でSEO対策」でも、業種によって期待値を変える必要があります。
「福井のSEO対策会社おすすめ○選」の読み方
比較記事は発注先を絞り込む道具として便利ですが、そのまま鵜呑みにすると判断を誤ります。確認するポイントは3つです。
費用相場が全国の相場になっていないか
上位に出てくる比較記事には、SEO対策の費用として月額10万円から50万円という数字が並びます(StockSun株式会社ほか)。これは全国の相場であって、福井の商圏に合わせた数字ではありません。月額30万円を12か月で360万円。この投資を検索経由の売上で回収できるかどうかは、自社の客単価と成約率で計算し直してください。狙う言葉に福井県内で月あたり何件の検索があるのかは、支援会社にキーワードプランナーの実数を出してもらえば分かります。契約前に必ず確認したいところです。
福井についての具体的な記述があるか
比較記事の多くは県外の会社が運営していて、記事の型に県名を差し替えて量産されています。実際、上位のあるページでは「福井県地域情報」という見出しの中身が県庁と市役所の住所だけでした。福井の業種構成や商圏について踏み込んだ記述があるかどうかは、その会社が福井を見ているかの手がかりになります。
掲載順に運営者の都合が入っていないか
比較記事の運営者自身が1番目に掲載されている構成は珍しくありません。掲載順を評価順として読まず、各社の公式サイトで料金と支援範囲を直接確認してください。
福井の中小企業がSEO対策を外注する前に決める4つのこと
発注の前に自社で決めておく論点は4つあります。ここが空欄のまま契約すると、支援会社は順位を上げる作業に集中せざるを得ず、売上と切り離されたレポートが毎月届くことになります。
- 流入を受け取るページを決める。検索から来た人が最初に読むページと、問い合わせや注文に進むページを具体的に指定します。まだ無いなら、記事を書く前にそれを作ります
- 狙う分野と言葉の粒度を決める。全国共通の言葉で戦うのか、地域や商品で絞るのか。予算が月額20万円を下回るなら、絞る側を選ばないと成果が出ません
- 判断する時期を決める。記事を公開してから検索結果に反映され順位が動き出すまで、早くて3か月、通常は6か月前後かかります。3か月で成果を求める契約は、双方にとって不幸です
- 自社でやる範囲を決める。記事の執筆、写真の用意、公開作業のどれを自社で持つか。すべて任せるほど月額は上がります
決めた内容を書き出すと、見積もりの比較がしやすくなります。
| 決めること | 自社の答え | 空欄のままだと起きること |
|---|---|---|
| 受け皿ページ | 順位は上がるが問い合わせが増えない | |
| 狙う分野と粒度 | 大手と同じ言葉を奪い合って順位が付かない | |
| 判断時期 | 効果が出る前に契約を切る | |
| 内製範囲 | 月額が想定より膨らむ |
福井でのSEO対策にかかる費用と、えいおうの支援内容
当社の料金は公開しています。SEO・コンテンツマーケティング支援は月額110,000円のライトプラン、330,000円のコンテンツ強化プラン、550,000円からのフル運用の3段階です(SEO・コンテンツマーケティング支援)。ライトプランはキーワード設計と内部の点検、月次レポートまで。記事制作を含めるとコンテンツ強化プランからになります。
「まず何から手を付けるべきかを相談したい」段階であれば、月額55,000円のオンライン顧問から始める選択肢もあります(伴走顧問)。チャットで回数制限なく相談を受けるプランで、記事制作は含みません。上の4つの論点を一緒に決めるところから入りたい場合はこちらが噛み合います。
福井で支援先を探している方に、当社が向いているケースと向いていないケースを正直に書いておきます。
噛み合いやすいケース
- 順位そのものより、問い合わせや注文の件数で判断したい
- 記事や更新を、いずれ自社で回せるようにしたい
- 制作と集客を別々の会社に頼んで、話が噛み合わなくなっている
噛み合わないケース
- 3か月以内に順位を上げたい
- 特定の1語で1位を保証してほしい
- 記事の本数だけで契約金額を決めたい
順位の保証はしません。検索結果の並びを決めているのはGoogleで、支援会社が約束できる範囲を超えているからです。約束できるのは、狙う言葉の選び方と、公開後に数字を見て直し続けることまでです。
まずは現状の検索データを一緒に見るところから始められます。お問い合わせフォームからご連絡ください。
順位を追う前に、受け取る側を用意する
福井でSEO対策を始めるなら、順位を上げる話より先に、流入を受け取るページを決めてください。当社の実測では、1〜3位を取っている検索語ほど検索する人がおらず、クリックの4分の3は4〜10位から生まれていました。順位は成果の代理指標にすぎません。
分野選びも同じくらい効きます。記事全体の5%ほどの分野が平均13.7位、9割を占める分野が31.4位。この差を作ったのは記事の質でも本数でもなく、その言葉を狙っている会社の数でした。福井の中小企業が勝てるのは、地域や商品で絞り込まれた言葉のほうです。
そして地域名を含む検索は、全国向けの記事では拾えません。1年間で1万語近い検索語に表示されて、福井の地名を含んだのは1語だけでした。地域で取りたいなら、地域向けのページを別に作る。順序としてはそこからです。